JUDGE EYES:死神の遺言(ジャッジアイズ) _レビュー・感想

私は常日頃から現実逃避のためゲームの勉強のため、
様々なゲームを遊ぶことを心がけています。

お金と時間の兼ね合いもあるで全部は無理ですが、
好きなゲームだけじゃなく、スマホの広告で出てくるゲームや
有名なゲーム、世間でクソゲーと呼ばれているゲーム等々…


今回レビューするのはPS Plusでフリープレイとして配信されていた
「JUDGE EYES:死神の遺言 」です。
judgment.sega.com


このゲームは龍が如くの世界でキムタクを操作できる、通称キムタクが如くとして話題になったゲームです。
個人的にキムタクを操作できることに大きな魅力は感じなかったのですが、ストーリーが面白そうなのでプレイしてみました。
ちなみに、私は龍が如く0と極1はプレイ済みです。
※一部ネタバレあり


概要・評価点・不満点・総合評価の順で見ていきたいと思います。

概要

・ストーリー

主人公 八神隆之は弁護士資格を持ちながら探偵業を営んでいる神室町の何でも屋。神室町では最近、死体から目をくり抜いていく猟奇的な連続殺人事件が発生しており、ある組の若頭が容疑者として逮捕される。縁もあって、八神は若頭の弁護士から証拠集めの依頼を受ける。集めた証拠のおかげで無罪判決を勝ち取ったが、八神は若頭が殺人事件の実行犯を匿っていることに気づく。個人的に調査を進めていくうち、八神の過去や殺人事件の裏に隠された巨大な陰謀が明らかとなっていく…

・基本システム

龍が如くとほぼ同じで、時に神室町の探索やサイドストーリー、時に麻雀やゲーセンといったミニゲームなどを楽しみながら、メインストーリを進める箱庭ゲーム。散策中はチンピラやヤクザが近づいてきて戦闘になるので、コマンドを駆使して様々な技で敵を倒すシンボルエンカウント式のアクションゲーム。

・戦闘

戦闘では多対一に特化したスタイルと1対1に特化した2種類のスタイルが使える。さらに、落ちているものを武器にしたり、各スタイルや条件に応じて使えるEXアクションという必殺技を駆使して敵を倒していく。

評価点

・ストーリー

探偵である八神が連続殺人犯モグラを追うため、ドローンや尾行を
駆使していき、事件の真相と隠された陰謀に迫っていくというストーリーなのですが非常に面白いです。一部のアラ(後述の不満点)は気になりましたが、モグラの正体や八神の探偵となる転機の事件などが密接に絡み合っており、これだけでもプレイする価値はあります。

・基本システム

将棋や麻雀といったミニゲームやサイドストーリー、エンカウント方式等々、いつも通りの龍が如くのシステムではあるのですが、長年続いてきたシステムだけあって完成度が高いです。個人的には、ゲーセン形式でバーチャファイター5という1本のゲームがミニゲームとしてプレイできることに驚きました。もちろん、合う合わない等はあると思いますが、ミニゲームは多種多様なものが用意されており、満足度は高いと思います。

・戦闘

これもまた、いつもの龍が如くです。通常攻撃等でEXゲージを溜め、スタイリッシュな大技を決めていきます。中国拳法をベースにしたカッコいい技を使ったり、主人公の八神(キムタク)に変なものを持たせて戦ったり等、非常に面白かったです。

・その他

OPがかっこいいです。主題歌もそうですが、映像も素晴らしいセンスとカッコよさがあります。

悪かった点

・ザコ戦に意味がない

序盤は八神の戦闘を楽しむためにやっていましたが、戦闘後に得られるポイントは非常に微々たるものです。お金もドロップアイテムかつ落とす確率も低いので、雑魚的と戦闘をする意味はほとんどありません。サイドストーリーを進めると、中ボス並みの敵も出現するので、基本的には戦闘を避けるのが安定です。また、銃で撃たれると、体力の最大値が減らされるので、その度、一か所しかない回復所まで行くか、高価なアイテムを使わなければならず、非常に面倒です。

・探偵関連のシステム

ゲーム部分は龍が如く+探偵要素と考えてもらえればいいのですが、探偵要素がつまらないです。代表的なのは"尾行"です。主人公八神は探偵なので、所々で尾行パートが挿入されるのですが、尾行対象者は意味もなく歩き回ったり道を戻ったりします。こちらに気づいているとか尾行対策といった感じの動きではなく、割といい加減にウロチョロしたり、振り返ったりします。この時間が無駄に長いうえ、顔を知っているわけでもないのになぜか見つかるので、プレイ中は本当に苦痛でした。
道端のちょっとしたスペースで変装して誤魔化せるとか、アサシンクリードの会話盗聴みたいに進展があるとか、何度も見られるとアウトになるとか、もう少しゲームとしての落としどころがあればよかったと思います。
他にも、証拠を突き付ける部分にあまり意味がなかったり等々、龍が如くに付け加えられた探偵要素が足を引っ張ってる印象でした。一応言っておくと、時々挟まれるチェイスは面白かったです。サイドストーリーまでやると面倒ですが。

・一部のストーリー展開が期待外れ

期待していたのとなんか違うと思った展開が一部に見受けられました。
以下に例を挙げます。

・ゲーム内の法廷描写
現実の法廷はともかく、相手が知らない証拠で論破するといった理論的な展開が繰り広げられるのを期待していました。しかし実際には、敵である検事・弁護士の信用度をどう貶めるか、という部分が重要視されています。
例を挙げると、「検事はさっき現場検証してないと言ったのに、防犯カメラには現場検証しているところが映ってんだけど。こんな検事のいうことは信用できないよね。」といった感じで検事の信用度を下げます。証人の信用度ならわかるのですが…
他にも、傍聴席にいた被告人の恋人の涙ながらの演説で裁判の結果が決まったように描写される等、いかに相手の信用度を下げるかが重要視されています。プレイヤーと裁判長の感情面に訴えるような展開なので、カタルシスは得られるかもしれませんが…
最後の裁判も消化試合感は否めず、全体的に裁判部分は期待外れでした。

・戦闘導入の無理やり感
説得が失敗に終わったり、普通の警備員ではないような描写はありますが、一部、探偵が病院の警備員といったカタギと喧嘩する場面が多いのが気になりました。そのせいでジョーク混じりとはいえ、「八神さん、あとで弁護お願いね。」とか「俺弁護士だけど、暴行罪で訴えるの?」など、弁護士という職業の無敵感も相対的に高くなっています。ヤクザだけじゃなく、一般人の民度も低すぎでしょう…
主人公はヤクザではなく探偵なので、このような戦闘の導入もしょうがないとは思いますが、病院の警備員ではなく用心棒のヤクザが問答無用で襲ってくるとか、もう戦闘導入に正当性があればなあ、と思います。

・メインストーリー中に強制サイドストーリー
メインストーリー中、強制的に用意されたサイドストーリーをやらされます。メインと全く関係ないので、プレイ時間水増しのためやらされてる感が強いです。

・結局ヤクザ
展開にガッツリヤクザが絡んできます。この部分は人によると思いますし、0にしろとは言いませんが、せっかくの探偵主人公なので、半グレやヤンキー、やさぐれたほホスト等の身近な敵を設定してほしかったです。

総合評価

点数:10点中7点

一部に粗はあれど、非常にワクワクするストーリーでしたし、戦闘システムやアクション、ミニゲーム等は龍が如くをベースにしているので、非常に洗練されています。だからこそ、探偵関連のシステムに面白みがあったり、ザコ戦に旨味があれば、もっと楽しく遊べたのにと思います。次回作、ロストジャッジメントでは尾行システムの改善や面白いシステムが搭載されていることを強く期待したいです。

※前回↓
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