アキバズビート_レビュー・感想

今回のレビューは
「アキバズビート 」です。
akibas.jp

大分昔に入手したゲームですが、最近やり始めました。ただし、クリア前にソフトが落ちて、進めるのが嫌になったので、そこまでのレビューです。

概要・評価点・不満点・総合評価の順で見ていきたいと思います(ネタバレあり)。

概要

・ストーリー

舞台は名前の通り秋葉原。主人公・立花アサヒは働くことが嫌なニート
ある日、友人の藍原ミズキと待ち合わせに秋葉原に行くと、いつもと町の様子が違う。
戸惑っているところに表れたのは、謎の生物・ぴんくんと少女・星野サキ。どうやら誰かの「昔の秋葉に戻ってほしい」という妄想によって現実が侵食されてしまったらしい。そしてこの異変を察知できるのは限られた人々のみ…。アサヒはサキと共に妄想となった原因、妄想宮の主を倒すことで異変を解決する。

しかし、迷宮を攻略し安心したのも束の間、同じ日曜日が永遠と繰り返される新たな異変が発生するのだった…

・基本システム

普通のRPGアクションゲームです。秋葉原でサブクエストやメインストーリーをこなし、妄想宮 (ダンジョン) の中でモンスターを倒します。いわゆる必殺技みたいなのはありませんが、イマジンフィールドと呼ばれる強化モードを用いて、強敵やボスと戦います。

評価点

・ストーリー

敵である秋葉原自警団の秘密や家電量販店の経営者の話など、一部のストーリー展開は虚を突かれる展開もあり面白かったです。

・戦闘

戦闘で強力なスキル攻撃を使うためにはSPが必要ですが、通常攻撃やアイテムですぐに回復できます。いろんなスキルをガンガンつかえるのは良いシステムですね。

・その他

イマジンモードで流れる曲が割と多く、OPもいいと思います。

悪かった点・微妙な点

・戦闘

消費アイテムは普通なのですが、装備の値段が非常に高く、戦闘で手に入るお金に対して少なすぎます。金銀などのアイテムを売るのが推奨だと思うのですが、決められた場所に向かうだけの退屈なサイドストーリーを進めるか、レアモンスターから手に入れるしかありません。戦闘の旨味は経験値だけですが、戦闘システムもつまらないです。
ボスやザコ敵は非常に硬いです。特に、こちらのスキル攻撃が1回に100出せるかに対して、ボスは平気で2万もの体力を持ちます。序盤のイマジンフィールドは存在意義を疑うレベルで弱く、ボスは体力によって新しい技を繰り出してくることもないので、ボタン連打の単調な戦闘になりやすいです。一方、後半のボスはオリジナルのスキルや必殺技を使うようになり、起き上がりハメになることも多々あります(起き上がり時や復活時の無敵時間とかはありません)。敵はカッコいい必殺技を使ってくるのにこちらは画面が見にくいイマジンフィールドで単調に戦うしかないです。(調べてみたらEXスキルというのがあるらしいですね…。高レベルでないと取得できないようですが)
そのほかにも、移動の独特さ(L1を押しながらでないと自由に動けない)やスキルやアイテム使用の利便性の悪さ、キャラ強化に(おそらく)必須なカードの集め方等々、もうあと一歩のツメが欲しいなあと思いました。

・ストーリー

評価点で挙げたように、一部の展開は面白いと思います。ただ、そこにたどり着くまでの退屈な展開や理解しがたい展開が多かったです。

・妄想することは悪いことなのか?というテーマ
ゲームの中では妄想が現実を侵食しております。こんな町がいいとか、日本一のアイドルになりたいとかの妄想が現実になります。主人公は妄想宮の主を倒して、現実を侵食している妄想を破壊しますが、途中で「妄想を破壊するのは良いことなのか?」と思い始めます。そこで、妄想の破壊を目的とする秋葉原自警団と対峙することになります。ただ、主人公たちは妄想の主と話し合うことをしながらも、妄想を破壊してきたわけですし、秋葉原自警団も決して悪い奴らではなさそうな感じなので、なあなあというかその場しのぎで話が進んでいるような印象を受けました。しかも、途中から妄想を破壊する、というテーマはなくなり、妄想を支配して自由な世界を作る神になる、とかいう明らかな敵と対峙するようになります。王道展開が嫌いなわけではないのですが、人々の妄想というテーマを提示したわけなので、テーマを軸にしてほしいな、と思いました。どうせ、エンディングで妄想がどうのこうの述べるだけのやっつけ仕事なんでしょ?

・登場人物
突然、秋葉原自警団に入団する主人公の親友・藍原ミズキ、私は特別なのと思い込むヒロイン・星野サキ、性格も言動も悪いお嬢様・真田コトミ等、主人公側のパーティは多かれ少なかれヤバい奴らばかりなので、個人的にあまり好きになれませんでした。秋葉原自警団がいいキャラだったというのもありますが…。

秋葉原自警団の正体
秋葉原自警団の正体は主人公の親友である藍原ミズキの妄想です。幼い頃からそのようなキャラクターを想像していた、とかなら納得するのですが、突然出てきた感が否めません(私が伏線を見逃していただけかも)。敵は、変装してピンクマントの怪人の噂を作る→主人公を利用して、秋葉原中に噂を広める→妄想としてピンクマントの怪人が具現化する、という犯人たちの事件簿みたいな健気な努力をしているのに、藍原ミズキは苦も無く3人作り出しました(自警団なのに全部で3人しかいなかったのはそういう理由だったんでしょうか?ゲーム側の描写コスト削減だと思ってました)。最後はかっこよく消えていっただけに、もっと丁寧に展開してほしかったです。

総合評価

点数:10点中5点
何よりも戦闘が普通以下のシステムでした。ストーリーもあまり良いとはいえず…。
「アキバズビートらしい」戦闘システムや工夫があれば良かったのになあと思います。
カッコよくて派手なEXスキルは、序盤で入れてくれよ…