クロバラノワルキューレ_レビュー・感想2(クリア後)

クロバラノワルキューレをクリアしたので、クリア後の感想もネタバレありで書きたいと思います。

 

※3章くらいまでのレビュー・感想↓

physx.hatenablog.com

 

 

感想

基本的には、ザコ敵にはアーツ、ボスには連携アーツ連打で勝ちました。主人公を格闘に特化させたので、アイ(メインヒロイン)やルナ(お嬢様キャラ)との連携アーツが強かったです。逆に、主人公が銃撃をする連携アーツは威力がいまひとつだったので、発動できない時は通常攻撃で敵の動きを止める&TP(覚醒ゲージみたいなもの)を貯める、又は回復する、といった方法をとりました。

正直、このゲームはアーツ連打か敵のゲージ止め戦法しか勝てる方法はないと思うので、敵から逃げることの難しさもあり、ほとんどの戦闘は無味無臭でした。

 

エンディングですが裏切り者はユエ(軍人キャラ)で、個別はルナでした。

このゲームは好感度の高いキャラで適切な選択肢を選ぶと裏切り者および個別エンドになるようですが、私の場合、好感度はどのキャラも星3(MAX星5)だったので、裏切り者と個別エンドが違うキャラだったのかもしれません。場合によっては裏切り者は死んでしまうようですが、私の場合は最後まで生きていました。

ただ、トゥルーエンド、ノーマルエンド、バッドエンドの3種類のうち、どれになったかはわかりません。

 

良かった点

良かった点というより、普通以上な点です。前回書いたところそのままなので、箇条書きで。

・良くも悪くも王道な感じのストーリー

・様々な属性が駆使できる戦闘

・清涼剤となる面談システム

ただし、どれも不満点があります(後述)。

 

 

不満点

前回と重なる部分もありますが、クリア(10章)するまでに積もり積もったフラストレーションを晴らす意味で、書き連ねます。

・敵の出現位置

多分これが一番のストレスです。

小さい敵ですら狭い通路の入り口をふさがれ、戻れないor進めない。アイテムを使っても当たり判定だけは残る。湧きが酷いときは、ワープゾーンを塞がれることもありました。パッチつくるなら、こういうのを先に直してほしいです…

フィールドでの攻撃を外すと、必ず敵に先制されるので、攻撃せずに真正面でぶつかったほうがいいという本末転倒なシステム。

また、プレイ中に気づいたのですが、一部の大型の敵は三体一緒に出現するよう設定しているから、倒してもその場でリスポーンするという意味不明な事態になっている気がします。同社の他のゲームでもあったと思うのですが、改善のときはいつくるのでしょうか?

 

・戦闘システム

敵が全体的に固い・異常に強い

雑魚キャラは固く、時間とAP(技を出すのに必要なポイント)を消費します。後衛にすぐには攻撃できなかったり、頭数たくさんそろえて出現するので、1ターンで倒すのはほぼ無理です。ちなみに、逃げるの成功確率は3割くらいです(レベルによって変わる?)。ボスになると、「攻撃力が強い」も加わります。私は最終ボス、難易度EASYで2回くらいゲームオーバーになりました。ボス戦ではゲージを調節しながら、「やられる前にぶちかまして、2ターン目以降はキャラが一撃で死なないor麻痺や即死をくらわないことを祈る!」という感じでクリアしました。

ただ、最終ボスは防具や装備を見直し、状態異常対策など工夫すれば、もう少し楽にできたかもしれません。このゲームはそういう作業が異常に面倒なので、私はやりませんでしたが。

 

一方、前回挙げていたお金が手に入らない、という問題は進めていくうちにほとんどありませんでした。まあ、回復アイテム大量にそろえても、一撃死や複数キャラの状態異常が即刻ゲームオーバーにつながるのであまり意味はないんですが。

 

武器の属性・分類にあまり意味がない

武器も分類を分けることに意味はなく、個人的にはミサイル>スナイパー=打撃>剣>>>銃撃といった感じです。ミサイルは特にザコ敵や中ボスクラスに効果的でした。このゲームは敵に部位と部位毎の弱点が存在しており、どの敵も必ずどこかの部位にミサイル弱点があります。部位ダメージは敵の体力も減らすことができる上、ミサイルは複数部位に攻撃できるので、一発ぶっ放すだけで、部位破壊と敵の体力を減らせて便利です。一方、銃撃だけが弱点の敵は数が少なく、大概ミサイルとスナイパー弱点を持ち合わせていたので、あまり意味はありませんでした。また、スナイパーやミサイルよりも射程が短く、遠くまでとどかないので、その点でも銃敵は不遇です。

全キャラ必ず銃撃を装備しているんですが、格闘+銃撃(ミサイルやスナイパー含む)+α くらいがちょうどいいような気がします。

 

キャラ位置・前衛後衛の意義不明なシステム

また、戦闘時のキャラ配置もあまり意味を成してません。敵は前衛後衛関係なく、スキルを使って範囲攻撃してくるので、中ボスや最終ボスともなると一撃で後衛と前衛をつぶしてきます。生き残っても状態異常があれば、非常に厳しい状況です。敵は最大7体同時にでてくるのに対し、こちらの範囲攻撃は最大3体で配置によって、当たったり当たらなかったりがあります。加えて、配置だけではなく範囲攻撃・範囲回復には"向き"の概念があります。下図をご覧ください。

〇  〇

〇  〇

 

〇=キャラ、→=範囲回復の向き

この範囲回復だと左下のキャラが自身を含めて範囲回復すれば2人とも回復できます。

 

一方、左の前衛が右の列を範囲回復しようとしたときは、

〇 → 〇

 

〇   〇

となり、右前衛1人しか回復できません。右後衛も斜めの矢印となって同じです。自身を範囲回復に選んだときは、向きが前になるので後ろのキャラまで届きません。

他にも"向き"のせいで、列が違うと範囲攻撃が当たらなかったりします。なぜこんなシステムにしたんでしょうか?

 

装備・アイテム

装備の選択肢が多すぎて疲れます。防御力アップやアサルトライフル強化、命中率強化等々。選択肢が多いのは結構ですが、多すぎて選別が面倒です。あと、自分の装備を直接パワーアップさせることはできず、一々外さなくてはなりません。銃はガトリングやショットガンといった選択肢もあるので、アサルトを装備・強化したいと思ったら、その違いも気をつけなけらばなりません。アイテムにも同じことがいえます。HP1000回復やHP25%回復アイテム、同じ効果の範囲回復アイテム、AP回復や復活、能力強化、状態異常回復等々、すべてが1つのタブにまとめられており、探すのが面倒です。

このゲームの武器属性もそうなのですが、無駄に選択肢を増やして、意味がないものが多いので、もう少しまとめてほしいと思いました。少なくとも、数値回復と割合回復、どちらかで統一した方がいいと思います。

 

また、新装備を作成には素材が必要なのですが、素材を集めるのが非常に面倒です。ドロップ率が悪いのだと思います。基本武器は単純なのですが、スナイパーやミサイル、銃撃等は要求素材が非常に多く、私は1回目の強化でさえ、ラスボス前時点で全キャラ合わせて2回くらいしかできてませんでした。素材を敵からスティールする技等もあるのですが、上記の通り、戦闘自体あまり面白くないのでやってません。

 

 

・面談

クリア後に、攻略サイトや個人の感想ブログなんかを見て判明したのですが、面談の内容に意味はありません。面談で嘘ついている人=裏切者とかもなく、面談後の報告書の成否数がエンディングに関わるだけらしいです。私は最終面談で「嘘をついている奴はいない」と提出したら、ユエが裏切者でした。今までの面談でも伏線やユエが嘘つきだったことはなかったと思ったので、ロードして2回ほどやり直しましたが、それでもユエが嘘つきらしい発言はなく、混乱しました。

ちなみに、第5章で隊から1人目裏切り者がでてきて、私は風見ナオユキ(ナンパ男)でしたが、人によっては篠原ケンゴ(洗濯大好き)になるようです。

男性への面談はないので、おそらく好感度や選択肢が関係していると考えられます。

これは私の予想も含みますが

・第5章では男性2人のうち、好感度によってどちらかが裏切者になる

・最終章付近は、好感度が高く、適切な選択肢を選んだ女性5人のうち1人が裏切者

(好感度が同じ場合はランダム?)

となるようです。面談システムの意味は…

 

あと、面談システム正直混乱します。嘘をついている人を探す、と考えると堂々巡りになるので、矛盾する証言1つと根拠となる証言2つ、そこから誰が嘘つきかと考えると、すんなり理解できました。

 

面談システムの難しさ(上記以外にも"裏付け"や周回プレイ必須の"事前調査")、目玉でありながら裏切り者や展開に直接的な影響しない点は不満に感じました。

 

・ストーリー

良くいえば王道、悪く言えばありふれたストーリーといった感じですが、面談システムが展開に全く影響しないのは問題だと思います。

そしてもう1つ。ストーリー中、気になったのは敵組織の幹部であるシエロ捕獲作戦です。

シエロを捕獲寸前まで追い詰めた主人公率いるワルキューレ隊。組織の本部長が突然現場に現れ、昔の親友であったシエロを撃ち殺します。本部長は「キメラ化した親友のケリを自分でつけたい。」などと言いますが、捕獲寸前まで追い詰めたのに逃げられそうになるワルキューレ隊、捕獲作戦なのに打ち殺す本部長、そしてその言い訳に納得してしまうワルキューレ隊。この辺は、脚本とゲームの都合的のためにキャラが動かされた感があって不満でした。この時点ですでに上層部が敵組織とつながっていることは判明しているので、私は「本部長は口封じのために打ち殺したんだろ。」と思っていましたが案の定でした。つながっているどころか、敵組織のボスでした。

また、最後に本部長が「主人公がアベルに似ている。」みたいなことを言い出すのですが、1週目ではアベルが何かわからずに終わりました。2週目やればわかるのか、続編を出すつもりだったのかわかりませんが、続編の方は炎上騒ぎもあって難しいので期待はできません。

 

 

・その他

任務が期限切れになるのがはやい

必須ではない任務はストーリーを少し進めただけで期限切れになります。早く達成するとボーナスがもらえるのですが、その期限もほとんど意味はなく、たいてい、あとでやろうと思ってストーリー進めて、強制期限切れです。

 

外れたメンバーの装備を付けなおす必要がある

ストーリーの展開上、隊からメンバーが外されることがあるのですが、スナイパーやミサイル、サポート装備は外されます。裏切り者が返ってこない場合のことを想定して適当に設定したのだと思いますが、いちいち面倒です。

 

 

総合評価

10点中3点

前の記事にも書きましたが、できることや組み合わせは多いのに、そのほとんどを活用しきれていない点が非常に不満です(面談システムや属性)。また、ゲームバランスも良いとは言い切れず、先行アーツぶっぱが最適解となるのも、同社のゲームの特徴で、全く進化していないのが残念でした。続編は難しいでしょうが、似たようなゲームは今後も出すと思うので、その際にはもう少しバランスを考えて制作してほしいと思います。

あと、性能的に優遇されているわけではないと思う(思いたい)のですが、結局1キャラだけ近接:スナイパーなのはなぜでしょうか?